仔犬に多い水頭症とは

1歳未満の犬に多く見られる水頭症とは

水頭症は人間だけでなく犬にも多く見られる症状の一つです。
この病気のしくみを簡単に説明すると、頭蓋骨の中に過剰に水が入り込んでしまうことにより脳が圧迫をされてしまいそこから多くの不調症状が引き起こされるというものです。

犬の場合には1歳未満の時期に特に多く見られることが多いため、ペットショップなどから譲り受けた直後に発症してしまうというようなこともあります。

脳の中に水がたまるといっても脳全体が水に浸るというわけではなく、頭蓋骨の内側にある「脳室」というところに「脳脊髄液」が入り込んでしまうことが原因です。
この「脳脊髄液」は健康な状態であっても脳室の中に存在するもので、本体的には脳と脊髄の間を循環して外部からの衝撃から脳を守る働きをします。

人間の脳同様に、犬の脳も薄い「くも膜」という膜に包まれていて頭蓋骨との間に脳脊髄液が入り込むことで頭蓋骨が受けた衝撃が直接脳に伝わるのを防ぐことができるようになっています。

脳室を循環した脳脊髄液は最終的には脳から排出されて血液の中へと吸収される形で自然に消費されていくのが通常です。

脳脊髄液が何らかの事情で過剰に分泌されてしまったり、正しく循環をすることができなくなってしまうと頭蓋骨とくも膜の間に多く貯まりこんでしまうのでそれにより脳が圧迫されてしまうことになるのです。

水頭症が起こる3つの原因

水頭症が引き起こされる原因としては大きく3つが考えられます。
「脳脊髄液が過剰に分泌される」「脳脊髄液の循環がどこかで妨げられている」「脳脊髄液の吸収がされにくくなっている」ということです。

これらのいずれかが起こることにより、脳脊髄液がパンパンの状態になった水風船のような脳ができてしまうので「水頭症」と呼ばれます。
犬の水頭症はほとんどが先天性の原因で引き起こされるもので、飼い主やブリーダーが何かをしたからといって引き起こされたり、また予防をしたりということはできません。

特に水頭症になりやすい犬種としては小型犬が多く、チワワやマルチーズ、ポメラニアンといった人気犬種が含まれてきます。

水頭症となってしまった場合の症状

犬の水頭症を見分けるコツとしては、見た目の変化を気にするということがあります。
水頭症の犬によく見られる症状としては、おでこが前に突き出たように丸くなっていたり、両目がそれぞれ外を向いている(外側斜視)になっていたりということがあります。

また頭頂部にある「泉門」という穴が開いているのが触れたときに感じられるというのも、脳の内部に水が過剰に溜まって頭蓋骨のつなぎ目が開いてしまっている証拠です。

脳が圧迫されることにより、外観だけでなく動きが緩慢になったり痙攣やパニック症状、視覚障害が引き起こされたりします。