獣医師の診断が必要な犬の肺炎

肺炎とは?

肺炎は文字通り、肺が炎症を起こしている状態をいいます。
肺がうまく機能せずに呼吸が苦しくなる状態で、他の病気をしている、高齢など抵抗力が落ちている場合に起こりやすい病気です。
肺炎は重症になると死亡する危険な症状ですから、獣医師による治療が必要です。

肺炎の主な症状

肺炎の主な症状は、次の6つです。

第1は咳が出る、第2は発熱する、第3は呼吸をするのが苦しい・呼吸が速い、第4は食欲がない、第5はぐったりしている、第6は貧血を起こして歯茎や舌が青白くなるといったものです。
これらの症状が出たら、肺炎を疑いましょう。

ただ、これらの症状がすべて出るとは限りません。獣医師の診断を受けないと肺炎であるかどうかは判明しませんから、これらのうち、いくつの症状がでたら動物病医院で診察を受けましょう。

また、飼い始めて間がない仔犬の場合、環境の変化によるストレスから、ケンネルコフという伝染性気管支炎にかかることがあります。
ケンネルコフは咳や鼻水が出ますが、適切に治療をすると1~2週間で治ります。
しかし、こじらせると症状が悪化して肺炎を起こすケースがあるのです。
ケンネルコフになったら、悪化させないように気をつけましょう。

肺炎の原因は?

肺炎の原因には、次のようなものがあります。

まず細菌です。

犬の肺炎の原因で最も多いのが、細菌の感染によるものです。
健康で元気なときは免疫力が機能しているので、細菌に感染しにくいのですが、免疫力が低下すると最近に感染しやすくなり、肺炎のリスクが高まります。
栄養不良やストレス、糖尿病などの他の病気、ウイルスの感染などで免疫力が下がっていると、細菌が肺に入り込みやすいので注意してあげましょう。

ウイルスが原因で発症することもあります。
といってもウイルスが肺を直撃するのではなく、ウイルスによる感染の二次症状として、肺炎を発症するのが一般的です。
よく知られているウイルスは、犬アデノウイルス2型やパラインフルエンザウイルス、犬ジステンパーウイルスなどで、予防のためのワクチンもあります。

このほか真菌(かび)、寄生虫、アレルギー、誤嚥なども肺炎の原因となります。
またシンナーやカビとり剤などの有毒ガス、抗がん剤などの薬が原因で肺炎を引き起こすこともあります。

肺炎の治療は、糖尿病など別の病気が引き金となっている場合は、その病気の治療を行います。
細菌やカビ・ウイルスの感染による場合は抗菌薬などの抗生物質、寄生虫が原因の場合は寄生虫の駆除薬による治療が行われます。

肺炎を予防するためには?

肺炎を予防するためには、免疫力を上げることが大切です。
ストレスをためないようにし、栄養不足にならないように食事にも気を使いましょう。
そして運動をさせて体力をつけるよう心がけましょう。

またウイルス性の肺炎の予防はワクチンの接種、寄生虫による肺炎の予防は駆虫薬の定期的な投与が有効です。

高齢や病気のワンちゃんの場合は、食事が気管支に入らないように、体を起こして支えてあげたり、食事の介助をしたりして誤嚥を防ぐことも大切です。